私達は靴を作る会社です。スポーツシューズ、カジュアルシューズ、ナースシューズ等様々な靴を作っています。現代の文明社会で靴を履かない人はいません。毎日の生活の中で、それほど密接に関わり合っている割には靴に対して、あまりにも無関心なのが現状です。
 歩く時、走る時、そして、おしゃれにと、靴は毎日、毎日、大活躍しています。そんな靴と私達とのお付き合いに付いて考えてみませんか。コーヒーブレイクのひとときに、ちょっと誰かに話したくなる豆知識です。あなたはビーンと感じてくれるかな?

その1<歩行と健康について>

 歩くことが健康に良いのはご存知の通り。でも、日頃少しの距離でもバスやタクシーに乗ったり、ワンフロアー上の階でもエレベーターやエスカレーターに乗っていませんか。
 電車、バス等の交通機関の整備、自動車、エレベータ、エスカレータ、動く歩道といった文明の発達は、私達から歩機会をどんどん奪っています。当然、歩く機会が減ると、体力が減退し、抵抗力のない疲れやすい身体になってしまいます。
 歩くことは足の筋肉を強くし、たくさん歩くことで呼吸する回数が増え、酸素吸収量も多くなり、その結果、血液がきれいになって心肺機能もじょうぶになるのです。
 また、歩くことで道ばたの草木や野の花に触れ、森の木々、風の薫りを感じ、自然と親しむことに繋がってゆきます。それは、あなたの心に優しさとゆとりをもたらし、安定した精神状態を作り出すのです。
 さあ!きょうから歩いてみませんか。今まで、見えなかったものが、気が付かなかったものが、あなたの目に、心に飛び込んでくることでしょう。


その2<足の裏は第2の心臓>

 足の裏は第2の心臓といわれます。これは、足が歩行という運動によって、まさしく心臓と同じようにポンプの働きを行っていることを意味しているからです。
 寒いときの冷え性、暑いときのほてり、これらはまず足部からくるのが特徴です。また、疲れたり、心臓の力が衰えたりしたときも、まず足に浮腫があらわれます。このように、足部は血液の循環の障害が、非常にあらわれやすいところなのです。
 足の裏は、心臓からもっとも隔たったところにあります。しかし、そこには非常に多くの血管が密集しています。
さらに、人間は直立の姿勢を保っていると、血液が重力的にも下降する傾向があります。動脈の血液は、心臓から身体の末端へと流れていきます。もちろん、心臓のポンプの働きでおくりだされていきます。ところが、足は、心臓から最も遠いところにあるため、心臓のポンプの働きだけでは血液が充分には、補給されないのです。そこで、歩くことや足部筋肉への刺激がこのポンプ作用を助ける役割を果たすのです。
 皆さんも、普段歩くときに意識されてはいないでしょうが、歩いているときには、足は3つの大きさに変化するのです。宙に浮いているときが最も小さく、片足が着地して全体重を支えているときが長さも幅も最も大きいのです。そして、踵が地面に付いたとき、または、踵を浮かせて前足部だけが地面に着いているときがその中間の大きさなのです。このような足の大きさの変化に伴って筋肉に支配されている血管の伸縮運動が活発になり、血行が良くなるのです。
 歩行時の足は、このように大きくなったり小さくなったりすることでポンプのように働き、血流を促しているのです。
 血行が良くなれば、大脳の血の巡りも良くなり頭の働きが活発になると同時に新陣代謝もよくなります。また筋肉は神経につながっているから、歩行で筋肉を使うと神経をつかさどる脳も刺激を受けて精神活動も活発になるのです。
 歩くことは、疲労回復にもつながり、頭もスッキリするのです。


その3<足いろいろ>
足の種類 解説
アスパラ足 棒のような細い足。
サリーちゃん足 足首が太いこと。テレビアニメ魔法使いサリーの主人公のように、ふくらはぎから踵までの太さが同じで、足首が まったく締まっていないという意味。
ししゃも足 ふくらはぎと足首のバランスがよく,ある程度メリハリのある足。因みに「ししゃも」は「柳葉魚」と書きます。
ゾウ足 でっぷりとお肉がついた大木のような足。
レンコン足 太ももとふくらはぎが太く、膝と足首だけが妙に細い足。

 人間の身体の特徴を表すことばはいろいろありますが、そのほとんどは「ふつう」とどこが違うかを鋭く突っ込んでいて、「ふつう」であることを表すことばはほとんどありません。身体の特徴が人を傷つける悪口になりやすい所以です。今では、太い足を指してダイコン足といいますが、以前は白くてスベスベした足を意味していたそうです。足については、膝の少し上から踝(くるぶし)の少し下あたりまでが、観察と評価の対象となっています。あなたの視線も知らず知らずソコに注がれていませんか?
 
参考文献:
日本語倶楽部編ーこりゃ驚いてしまうまの珍タメ語辞典、河出書房新社


その4<人の足型>

 人間の足型は、統計的に3種類に分けられます。最も多いのが、母趾(足の親指)が一番長くて第5趾にいくにつれて短くなるエジプト型で、約70パーセント程度。次に多いのが第2趾(足の人差し指)が母趾よりも長いギリシア型で25パーセント程度。最後が四角型(スクウェア型)と呼ばれるもので、母趾と第2趾または第3趾ぐらいまでの長さがほぼ同じでエジプト型ともギリシア型ともいえない四角型、これが5パーセント程度といわれています。比率に多少の差はあるものの、エジプト型は調査対象となった国々に共通して最も多い足型であるようです。    
 この呼び名の由来はどうやら彫刻にあるようです。”パリのルーブル美術館でギリシア・ローマ時代の彫刻と、エジプト彫刻とを調べたところ、前者は調べた20数体のうちすべてが「第2趾が母趾よりも長い」造形で、後者は調べた30数体のうち約半数が「母趾が第2趾よりも長い」造形なのだそうです。

参考文献:「足の事典」、朝倉書店